科学では説明付かないもののを深層学習により判別できる精巧なアンドロイドが怪異調査を行うシリーズの2巻目。学習データセットはどうしたのかとかその辺は1巻参照。
2巻は、小学校の七不思議の調査のために90kgのスリムボディの換装し潜入する。1つ目の不思議から主要っぽい感じのキャラが取り返しのつかないレベル巻き込まれ、5つ目や6つ目あたりからはレギュラーキャラも含めて全部がおかしい。その中でアンドロイドのアリサはあくまでも機械としての立場で怪異現象を追っていくという設定が今巻も活きている。ただ怪異がアンドロイドを人とみなすかみなさないかは状況次第で、そう単純に事は運ばない。
怪異現象を起こすためなら平気で(?)人間を巻き込むロジックが面白かった。
「あー、ちゃんとわかってるんだね。わかってるんならさあ。大問題になってさ、もう中止しよ、って話になるのもわかってたよね? アリサちゃんは一人でも続けようとするかも知れないけど、研究室のバックアップがなくなるのは困るでしょ?」
「はい。困ります」
「だったらなんで『さすがにやり過ぎかなー、やめた方がいいかなー』ってならなかったの?」
「『将来の調査活動』に支障をきたすとしても、『今の調査活動』のためにはそのコストを支払うべきだと考えたからです」
「そっか……」対怪異アンドロイド開発研究室③
1巻で登場した謎キャラの来歴も明らかになったり、1巻同様面白かった。
SF設定はあるけどうやっぱりホラー。Amazonの似た商品リストに異世界ピクニックシリーズが表示されてるけど、怪異には再現性がない、という設定が違うところだろうか。