OpenAIが営利企業への転身を諦め、NPOが監督する組織体制へと変換する(正確には戻す)。Public Benefit Corporation(PBC)を維持するということで、PBCについてメモした。この動きの意味するところはなんだろう。
「AGIが人類全体に恩恵をもたらすことを保証する」を使命に掲げ、かつ現時点で生成AI企業でのトップランナーである以上、株主利益を優先する企業形態は認められない、とされる。論点は、NPO法人出会っても今後も巨額の資金調達は続けられるのかどうか、IPOはできるかどうか。
「(営利化への転換を強く反対していた)マスク氏の勝利」と明言されている。数百億ドルクラスの資金調達は、さまざまな顰蹙を買ってしまう模様。公益法人であれば、巨額投資にはアクセスできる、というのがOpenAIのコメントだが詳細は語られず。
既に巨額投資しているマイクロソフトは、2019年に交わした契約を改定しており、IPOすることも、マイクソフトが株を受け取ることも可能らしい。「悪いパートナーではあるが、やり切るしかない」 そのためには、公益法人として承認されることが必須。投資家を満足させつつ、公益性を担保するという難しい舵取りが要求される、としている。
Sam’s Letter to Employees.にも書かれていたが、そもそもこうした基盤モデルを提供する企業は、OpenAIの競合のAnthropicやxAIも同じくPBCを選択している。両者とも潤沢なお財布があり、今のところIPOは不要そうだが、GPUクラスタ費用次第な気もする。