諸事情でネットワークルータを物色していたら、もうWi-Fi7が市場に出ていることを知る。調べたら日本では2023年12月には利用解禁されていたので、徐々に普及する頃合いなのかもしれない。
Wi-Fi7(IEEE 802.11be)は最大46Gbpsの超高速通信、320MHzの広帯域、4096QAMによる高密度変調、複数周波数帯を同時利用できるMLO(Multi-Link Operation)などが特徴。動画ストリーミングやオンラインゲーム、AIモデルの転送など、近年の高負荷な通信に対して、より低遅延かつ安定した無線ネットワーク環境を提供する。
特徴の1つ、4096QAMが面白い。4096QAM(Quadrature Amplitude Modulation)は、1シンボルあたり12ビットの情報を伝送可能にすることで、通信効率を向上させる技術。QAMは振幅と位相の組み合わせで信号を表現する方式。4096QAMでは振幅・位相の組み合わせが4096通りに増えるため、同じ帯域幅でもより多くのデータを一度に送信できる。ただ、変調を高密度にするほどノイズや干渉に弱くなるので、安定した通信環境(高SNR)でのみ有効に機能する。以下の記事が分かりやすかった。
呼び方の歴史
Wi-Fiが市場に出たのは1998年で、もう四半世紀前。当初は規格についている"a"とか"b"とかのアルファベットで区別していたが、一般の消費者には分かりにくく、また、マーケティング的に都合が悪くなってきた。そこでWi-Fi Allianceによって2018年、“ax"からは"Wi-Fi6”、前の世代の"n"と"ac"を遡ってそれぞれ"Wi-Fi4"、“Wi-Fi5"と命名された1。つまり"Wi-Fi3"以前の呼称は公式には存在しない。ちなみに、無印が第1世代、aとbが第2世代と呼ばれる。
規格名 | 通称 | 周波数帯域 | 最大速度(理論値) | 主な機能・特徴 | 策定(登場年) |
---|---|---|---|---|---|
802.11b | b | 2.4GHz | 11Mbps | 初期規格。障害物に強いが低速 | 1999年 |
802.11a | a | 5GHz | 54Mbps | 高速だが障害物に弱い | 1999年 |
802.11g | g | 2.4GHz | 54Mbps | bの上位互換。干渉に弱い | 2003年 |
802.11n | n | 2.4GHz/5GHz | 600Mbps | MIMO対応。普及率高 | 2009年 |
802.11ac | Wi-Fi5 | 5GHz | 6.9Gbps | MU-MIMO対応。高速通信 | 2014年 |
802.11ax | Wi-Fi6 | 2.4GHz/5GHz | 9.6Gbps | OFDMA・TWT対応。混雑に強い | 2019年 |
802.11ax(6E) | Wi-Fi6E | 2.4/5/6GHz | 9.6Gbps | 6GHz帯追加。干渉少なく高速 | 2021年 |
802.11be | Wi-Fi7 | 2.4/5/6GHz | 最大46Gbps | MLO対応。4KQAM | 2023年 |