昨日Variable fontで遊んでいた流れで(メモ)、UDデジタル教科書体というフォントを思い出す。昔読んだ「奇跡のフォント」という本でこのフォントのことを知った。周りでもUDデジタル教科書体でドキュメントやスライドを作っている人を見かける。特に学校関係者が使用していることが多い気がするけど、それは自分の周りがたまたまそうなだけかもしれない。
UDデジタル教科書体はWindows OSに標準で組み込まれている。このページをUDデジタル教科書体で表示するトグルをつけてみた。Windows以外は、別の明朝体系になる。有料だがMorisawa FontのWebフォントプランを使用すれば、web fontとして使用できる。無料プランがあるTypeSquareでもUDデジタル教科書体がweb fontとして使用できるが、こちらは今年の11月でサービス終了とのこと1。

UDデジタル教科書体がインストール済の場合はこのように表示される

感想: 奇跡のフォント
「奇跡のフォント」は、タイプバンク書体デザイナー(当時)の高田裕美氏が、ディスレクシア2に寄り添ったUDフォントを開発し公開するまでの奮闘記。UDフォント開発だけでなく、書体デザイナーの職務や、タイプバンクがモリサワに吸収合併される経緯など、著者の経歴についても触れられている。
開発されたUDフォントの「読みやすさ」について、アカデミックの研究者と協力して科学的に検証していくところが特に面白い。検証結果はウェブからも参照することができる
フォントに関する豆知識も書かれている。上に設置したフォント切り替えでは、「UD Digi Kyokasho NK」を設定している。NPが英数字プロポーショナル、NKが英数字+かなプロポーショナル、というのはこの本で知った。
モリサワ Webフォントサービス「TypeSquare」のサービス提供を順次終了 | ニュース&プレスリリース | 企業情報 | 株式会社モリサワ ↩︎
知的な遅れがないにもかかわらず、文字の読みor/and書きに著しい困難を抱える発達障害の一種。脳の情報処理の特性によるもの。ディスレクシア - Wikipedia ↩︎