先月末、Spotifyの創業者Daniel EkがCEO職を後任に譲り、自身はエグゼクティブ・チェアマンに就任する、という発表があった1。この時のEk氏のコメントに、European ChairmanとかUS one(=Chairman)という聞きなれないワードがあった。
Gustav and Alex will continue to report to me and we will work closely together with our Board of Directors. This approach reflects a European Chairman setup, which is quite different from a traditional U.S. one that many of you might be familiar with. This also means I will be more hands on than some of my U.S. peers who have a Chairman title.
“Chairman"は、CxOや執行役員と同様で、会社法などで定められている役職ではなく、企業が任意に設ける役職の1つで、日本だと会長と訳されることが多い。取締役も担っていれば、取締役会長、みたいな。創業者やカリスマ経営者が、社長を退いた後も経営メンバーに残る場合に、Chairman(会長)に就くことは、日本でもよくあるケースだと思う。例えば、ユニクロ創業者の柳井氏は代表取締役会長2。会長の役割はおのおのの企業の裁量による。
Ek氏曰く、CEOを退くが、新任のCEO 2人のレポートラインはEk氏にあり、実務に深く関与し続ける、とのこと。この実務関与度が普通の"Chairman"よりも大きいので、Executive Chairmanなのだろう。普通=アメリカ型なのかはよく分からないし、実務への関与が高いとEU型なのかもよく分からないが。発表当時の株価は4.2%の下落だが、そもそも1年で50%以上上昇していることを考えると、市場の支持が失われたわけではなさそう。
CEO 2人体制も最近見かけるな、と思ったら、日経新聞がまとめていた