アメリカだとUberやLyftはとても便利だけど、日本のUberはタクシー配車アプリの1つ、という感じ。日本では一般人の自家用車による有償輸送は原則禁止で、UberやLyftのようなride-sharing(ライドシェア)ビジネスはそれに該当するため。
Uberは日本では独自の配車プラットフォームを構築するのではなく、既存のタクシー会社と連携した配車サービスを展開する。昔、福岡市でライドシェアの実証実験を行ったが中止している1。
タクシー事業
タクシー業界は新規参入障壁が比較的高い。一般乗用旅客自動車運送事業の許可が必要で、規定数の2種免許保持者や車両を用意したり、事業計画審査や法令試験がある。介護タクシーの場合は福祉限定の法令試験あるいは法令試験免除(地域によって異なる)など、いくらかハードルは下がるらしい2。
個人タクシーも、法人タクシー10年以上勤務かつ無事故無違反3などの規定があり、2種免許を持っていたとしてもおいそれと始めることはできない。
ちなみに、昔はタクシーの総台数上限も決められていたが、2002年にその規制は撤廃された。ただ、供給過剰の地域やその恐れがある地域をそれぞれ特定地域、準特定地域として、その地域に関しては今も台数上限が定められている。
日本版ライドシェア
過疎化が進む地方では、列車やバスなどの公共交通機関が人手不足あるいは採算性などの理由により減便あるいは撤退が続く。それを補うため、2024年4月、ライドシェアが解禁された4。
上記記事では、タクシー事業者が行う場合を日本版ライドシェア、自治体やNPOなどが配車を担う場合は公共ライドシェアと区別しているが、今はまとめて日本版ライドシェアと呼ばれている模様