アメリカカリフォルニア州サンタクララで、電力供給の見込みが立たず、今後数年は稼働が見込めないデータセンター開発業社が2社あるとの報道
こうしたデータセンターの電力需要は増加の一途を辿る。
Electricity requirements from AI computing will likely more than double in the US alone by 2035, based on BloombergNEF projections.
(AIコンピューティングによる電力需要は、ブルームバーグNEFの予測によれば、米国だけでも2035年までに現在の約2倍以上に増加すると見込まれています。)
ただその2社の案件は他の州のデータセンター開発と比べると規模が小さく、AI需要とは異なるらしい。またサンタクララはデータセンター向け電力網開発は途上の地域。電力供給整備が追いついていないのは事実だが、サンタクララはNVIDIAの本社があるということで、取り上げられている面もある。
WSJは具体的に、2030年代まで電力にアクセスできない地域が出てくるなど、電力不足は今後3〜5年程度は続くと報じている。
Data centers consumed less than 2% of U.S. electricity before about 2020, but by 2028 could use as much as 12% of U.S. electricity, according to the Energy Department and Lawrence Berkeley National Lab. 1
(データセンターが米国で使用する電力は2020年以前で約2%未満でしたが、エネルギー省とローレンス・バークレー国立研究所の予測によると、2028年までに最大12%に達する可能性があります。)
Project developers and utilities are trying to pick up the pace. ICF forecasts the U.S. will deliver almost 80 gigawatts of new generation starting in 2027, doubling the average pace of the past five years.
Even so, in some locations, data centers won’t be able to plug into the power grid until the 2030s because of the sheer backlog of projects and the fact that the nation’s high-voltage electric wires are running out of room.
(プロジェクト開発業者と電力会社は現在、開発ペースの加速を図っています。ICFの予測によると、米国では2027年以降、年間約80ギガワットの新規発電容量が供給される見込みで、これは過去5年間の平均ペースの2倍に相当します。しかしながら、一部の地域では、2030年代まで電力網に接続できない可能性があります。これはプロジェクトの膨大な未処理件数と、国内の高圧送電線が容量限界に達していることが原因です。)
一方の中国では中央集権的な計画によりこの電力不足を回避している模様。
以前、生成AIを支えるチップの演算性能の進歩が電力効率の進歩を凌駕しており、このペースでは電力供給は追いつかない、というメモを書いた。旺盛なデータセンターへの投資で、電力不足は現実のものとなっている。
xAIのコロッサスと呼ばれるデータセンタープロジェクトでは、自前で天然ガスタービン14基を設置し、環境負荷問題は付随する許可申請周りで地元と揉めているらしい。
