

この画像はゲーム「8番出口」のWikipediaに参照画像として載っていた乃木坂駅構内の写真。ゲームのコンテキストを抜きにしても、なんとなく、そこはかとない非日常を感じる(気がする)
こうしたヒトがいない日常空間に、なんとなくの神秘性や美学、あるいは恐怖といった感覚を引き起こさせるものを リミナル性 と言い、こうした空間を リミナルスペース と呼ぶ。
書籍「リミナルスペース」はフランスのクリエーター ALT 236 が、リミナル性についての系譜をインターネット初期の掲示板やゲーム、映画、SNSと多方面からまとめたもので、とても面白かった。
リミナルの語源はラテン語のlimenで閾を意味し、1909年は「通過儀礼」として使われていたが、それはあまり関係なくて、確認できる範囲では1992年に「非場所」のような意味合いでリミナルが使われたのが始まりらしい (p15)。紹介されているリミナルスペースには、弐瓶勉漫画や日本のアニメも多数引用されている。リミナルで想起する感覚はグローバルで共通なんだろう。
バッグルーム
このリミナルスペースと関連が深い バックルーム と言うインタネットの都市伝説がある。コピーアンドペーストでインターネット上に広がるテキストや画像は クリーピーパスタ と呼ばれ、バックルームもこのクリーピーパスタ由来、とされる。fandom wikiを覗くと、そこから物語のように広がっているのがわかる1。

最初に投稿されたとされる画像2
冒頭で言及した「8番出口」もこのバックルームに影響されたゲームの1つ3。ユーザーの大多数が子どもであるRobloxでもバックルーム系のゲームが多数配信されており、このバックルームネタに関しては子どもの方が詳しいかもしれない。
紙葉の家
ホラー映画やホラーゲームに多大な影響を与えた奇書「紙葉の家」は、その世界観や物語の鍵となる家の構造から、ホラーに裏にあるリミナル性に対しても無自覚に多大な影響を与えている、と述べられている(p121-p133)。画像検索するとその奇書ぶりが垣間見えるが、残念ながら絶版らしい4。
p147にマリオ645の画像が載っている。粗いポリゴンもホラーの演出に一役買っている、と言う文脈での紹介だけど、それはさておき、このマリオ64のピーチ城もリミナルスペースそのものだよなぁ、などと思った。

